武士道とは死ぬことと見つけたり。
武士道書と言われる「葉隠」の一説です。生死を選択しなければ行けないときは死を選ぶ覚悟をもって前に進むことをいいます。
毎日死ぬ気になって懸命に生きること。それだけの生き方ができればと誰しもが思います。
武士と侍の違いとは?
さて、この武士道の「武士」ですが、侍とどこが違うんでしょう?また武家と侍の違いや差はどうなの?
「武士(ぶし)」というのは武芸を学び修めた後に、軍事に携わった身分の人を言います。
武家階級の武士というのは戦に参加して、実際に指揮権を持てるだけの身分を有している人たちのことです。
「侍(さむらい)」はそんな武家や武士に仕えて戦に参戦する事ができる身分の
人たちを指します。
ちなみに浪人や主を死去などで喪っている人などは含みません。つまり侍とは呼ばないのです。
時代劇でしょっちゅう出てくる武士と侍の間には意外にも深い、立場の違いがあるのです。
お家騒動と軽く触れられていても最終的に戦に参加する事ができ、手柄を取ることができる機会がある権利を得るわけですから、日本統一や、仕える主君の悲願としてよく上げられる領土の拡大は言ってしまえばチャンスです。
このチャンスを得る権利を持っている武士や武家に憧れるのは当たり前だともいえますよね。
ここからは武士と武家の違いと、武士と侍と武者の違いを詳しく見ていきましょう!
武士と武家の違いとは?定義など
武士と武家の違いってちょっとわかりにくいですよね?というより武士のお家が武家なんじゃないの?
先程の通り、武士というのは武芸を学んだ人たち。加えて戦に参加・指揮を執ることができる人たちですね。
武家とは?
では「武家(ぶけ)」とは?
武家というのは、平安時代は源氏や平氏など朝廷の官位を持っている貴族中の貴族様!
つまり家柄の中でも位の高い人達です。
しかし、戦国時代になってちょっと出世した武士たちが勝手に武家を主張し始めました。ぽっと出の関係者が本家を名乗るようなものです。
江戸時代のエライ人達はこれは紛らわしい!ということで、武家官位という制度を作りました。
この制度は朝廷や幕府などつまり国に手続きをすることで武家になり、大名や旗本という位を名乗ることができるようになりました。
要するに、武士の中でも国に申請して公式にお家を持った人が一番新しい「武家」ということ。武士の中のエリート家系が武家ということです。
昔の本などを読んだ時、時代を考えて読まないと武家の意味合いが変わってしまうので注意しましょう。
しかし時代も更に江戸時代になると更に侍の下に、別の身分が生まれました。
これは家来として雇われているもので侍も馬に乗るのを許されるようになりました。
下の身分の者ができることで侍は少し上の身分になったんですね。
武士と侍、武者それぞれの違いや特徴は?
では武士と侍、武者となるとそれぞれどう違ってくるのでしょうか。
ここまで読んでくれば武士と侍が違うのはわかりますね。
武士は戦で言えば指揮をする権利がある人。家来を持っており領地を取り取られを繰り返します。
家系を大事にし家系に生まれれば、親の後をついで次の家系の主になります。
侍はそんな武士に仕えて実際に戦に行く人達です。会社に例えれば「社員」のようなもの。多くの場合、戦う人たちはこの人達です。
主を何らかの理由で無くしたり、浪人として主を持っていない場合はいくら刀を持っていても侍とはいいません。
武者とは?
では武者とは何でしょうか?
実は武者と武士は全く同じ。言い方の意味合いが少し違うだけです。
鎧武者や若武者など戦う人であることを表現する言葉としてよく使われる単語ですね。
まとめ
戦国の世の中では、家によって身分が違っていました。武士とはそんな身分の中でも上の身分の人たちを指します。
また侍は時代によってある程度身分の高貴さは変わりますが、武士より下であることは変わりません。
侍の時代にも今のような上下関係が強くあったんですね。
コメント